ビデオ化されないアニメ
なぜ、いまだにビデオ化されない作品があるのか。といっても全体から見れば、ごくごく一部ではあります。邦画というカテゴリーと比較するとビデオ化率はずっと高く、売上高に占める貢献度を一度は精緻に比較してみたいものです。
で、未ビデオ化作品ですが、東映動画のB級長編やテレビ向け中編作品を除外すると「テクノポリス21C」「ちびっこカムのぼうけん」「ジャックと豆の木」「浮浪雲」「九尾の狐と飛丸」「悪魔と姫ぎみ」といった所が残りました。
- 「テクノポリス21C」は、設定資料だけ見て妄想を楽しむ作品です。朝一に映画館で見る作品でない事はたしかです(w)。
- 「ちびっこカムのぼうけん」は、日本初の長編人形アニメなんですが、単調な印象が強いです。過剰な刺激がない点では幼児向けが無難な線です。尚これは、原作全編ではなくエピソード抜粋です。
- 「ジャックと豆の木」は、以前からビデオ化されないのが不思議な作品です。まだですか、本当に?
- 「浮浪雲」、早い事ビデオ化して下さい。テレビ放映の録画では心もとない。マッドハウス代表作のひとつでしょう。
※2010年7月下旬にDVD版がようやく発売(やれやれ)。 - 「九尾の狐と飛丸」は、完成から公開まで一年半を要した不遇な作品。更に主題が地味なため興業は低調だったらしい。作品自体は完成度が高く、これもビデオ化されないのが不思議な傑作です。ラスト部分は構図的に「トリトン」と似た雰囲気があります。ヒロインが分裂気味なのは「ホルスの大冒険」よりも先取りです。主要製作スタッフは東映動画のメンバーがいっぱい。
- 「悪魔と姫ぎみ」、う〜ん、ギャグだからこれでいいかも。併映だった「夏への扉」と同時にビデオ化済みだったら御容赦の程。
リストアップしていたら、杉山卓監督作品が目についてしまいました。気のせいだと思いますが…。短編では、名倉靖博氏の「お勢登場」全編や個人作家作品、「みんなのうた」等、枚挙に暇がないようです。「世界のアートアニメーション」も見たいですが、日本の作品もよろしく。