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タオルについて、補足

【アパレル】

既製服・一般衣料を指す。タオルはアパレル小物に属するので、ここでは割愛します。
業態・取扱品目・国内外のブランドに関しては、「図解アパレル業界ハンドブック」等のアパレル専門書を参照ください。

【糸の太さ】

特殊な製品以外、タオルは綿100%の綿織物である。糸は16番手から40番手の太さのものを使用する。タオル本来の使用感から言えば20番手が適当だが、「イベントタオル」の類いでは30番手が多い。また、サイズの小さな製品(ミニハンカチ、等)では織りの稠密さが重要なため、40番手が求められる。
逆にサイズが大きい製品では糸の太さに見合った質感となり、30番手は柔らかな感じ、(16〜)20番手はしっかりした使用感となる。
その他では、日本手拭いが20番手(文規)・30番手(岡)、ローンハンカチは60番手以上、ワイシャツは80番手である。

※三越が宮内庁の依頼で手掛けた「ガス焼きタオル」は、エジプト綿80番手の双糸を焼き、毛羽を取り除いたものを用いている。糸が細く織り密度も高い、こだわりの製品。

【重さの単位】

タオルは歴史的な経緯から、鯨寸・匁で単位が呼称される事が多い。
1匁は3.75g。浴用タオルのJISにあてはめると、幅は9寸(34cm)で重さは160匁(600g/ダース)となる。160匁のタオルは、かなり薄いゾ。

【人造染料】

1855年に英・パーキンによって発明された紫色染料モーブを皮切りに、ドイツでアリザニン(茜)・インジゴ(藍)が合成された。それに伴い、天然染料の原料を生産していた植民地の産業は大打撃を蒙る事になる。
江戸期に、天然染料で染めた手拭いを頭に巻いた人物画が描かれているが、人造染料で染めたものでは無意味なのは言うまでもない。

【製品の取扱い上の注意】

一般的なタオルの場合:
洗濯時は、無蛍光洗剤を使用する、酸素系漂白剤を使用する、(仄かな香りをクエン酸で付加する)。そして、毛羽の付着や移染を避けるために、目の細かいネットを使用し、他の衣類とは一緒にしない…、という事柄が推奨されている。

名入れタオルの場合:
プリント等が施されている製品は、上記に加えて、タンブラ乾燥は避けて、形を整えて陰干しする、といった事柄があげられます。
摩擦や使用に伴う色落ち(いわゆる経年劣化)もあり得ます。なんせタオルなんで、濡らしたり絞ったり踏絵にしたり?、紙媒体とは一味違うストレスが掛かります。予算があるなら、堅牢度が一番高い方法を選ぶのが無難でしょう。

【タオルのその他用途】

ここでは、名入れされていない一般的なタオルの用途の事を指している。

■洗濯専科の書籍によると、タオルとビニール素材の衣服を一緒に洗って、服の汚れを落とせるらしい。(※やった事がないのでコメント不可であるが)
更に綿製品の色落ち・色褪せ対策として、塩やビールを適宜入れる方法等も紹介されている(詳細は割愛)。

■綿100%のタオルならではの、タオルを使った寒風摩擦の他、タオルを補助具にしたシェイプアップ本(今西鴻絵・著)ストレッチ本(主婦の友社)がいくつか出版されている。
※P.S.(2010.09.14)タオル系の運動を織り込んだ健康本が出たので追加。
ビジュアル版・からだの常識」講談社:2010年、平石貴久・三宅公利:著。「タオルつかみ」「立ち姿タオル抜き」等

■濡れタオルを電子レンジでチンして、あっという間に蒸しタオル、というのはよくやってます。

■通販本を見てると、洗髪後に被るパイル地の専用ヘアーキャップとか、特殊繊維パイル(レーヨン、テラマック等)を使用した抗菌防臭枕カバー、ふきんに銀糸(ミューファン)を織込んだり、幼児用フード付きタオル、有名な「白雪ふきん」製のタオルやら、枚挙にいとまが無い。

大企業から中小企業・個人事業主も入って、様々なアイディアがひしめき合っております。

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