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タオルの製造プロセス

【概要】

先晒し・後晒しによる差異はあるが、概ね以下の通り。
原糸→(ソフト巻、整経、糊付、下処理)→(経通し、経継ぎ、管巻)→製織→(シャーリング)→オーバーミシン→(捺染、晒し、染色、プリント)→ヘムミシン→(刺繍、プリント)→検査・梱包(出荷)。

【縫製】

オーバーミシンによるタオルの耳の処理、ヘムミシンによるヘム縫いは必須である。耳の自動縫製は比較的早い時機に開発されたが、ヘム縫いは一部に手内職加工を残している。

【製造プロセス:晒し(漂白)】

1785年に仏・ベルトレによって発見された塩素による漂白作用は、晒し粉(次亜塩素酸カルシウム)によって実用化された。これは木綿・麻・ポリエステルには有効だが、タンパク性の絹・毛などは変色させる事がある。
また、更に白色を強調するため、黄色を打ち消す青色光を放出する蛍光染料が使用される場合もある。

【手捺染と自動機械捺染】

捺染は、文字や絵柄を糸・織物などに印捺し、布地の商品価値を高めるために行われる。

手捺染:
晒し後のタオル生地(数十枚単位で連なったものを巻き直し)を、捺染台に広げて型枠(スクリーン)で固定しつつ、捺染糊等をへらで塗り付ける。1枚ぬり終わると型枠を上げ次のタオルを折り重ねる。そして再び型枠を下ろし同じ作業を行なう。
このため1枚おきに表裏が変わることになり、文字は正常だが耳は裏という体裁の悪いタオルができる。即ち、シャーリングタオルや梨地パイルのように、表裏の明確なタオルには適用できない。

自動機械捺染:
進行中のタオルの位置をセンサーで検出し、クラッチによって制御された型(ローラに固定)が印捺を行ない、タオルは拡布状態で次工程に送り出される。この方法では手捺染のような現象は解消され、捺染加工能力も大幅に増大する。

【浴用タオルの日本工業規格】

日本工業規格で定められたものは浴用タオルのみ(JIS-L4105、3年ごとの見直し)である。しかし、浴用だけに使用する浴用タオルなど皆無であり、実は現実的ではないが基準は必要だ…という所だろうか。以下は昭和40年のもの。

 その他JISに登場するものを列記しておきます。
タオルケット(L212)、タオル地(L0206)、タオル織機(L0306)、ハンカチ(L0212)、目(L0122、L0220)、ループ紋(L0220)、ロッド(F0015)。
堅牢性は、L-0801〜0899、他。

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