Tの周縁

特撮系と怪奇系児童書

いつの間に発生したカテゴリーなのか…、怪奇系児童書。寡聞にして不明ですが、雑多でありながら同一の底流から派生したものを括った分類と考えています。最大の特徴は、各々の書籍が圧倒的に多くの図版を含んでいる事です。「Tの本棚」の[モンスター〜解説書]に記載済みのものの含めて、諸々残りは取り敢えず此処…という事になるでしょう。怪奇系の範疇を判らずに混ぜてましたが、特撮系も一緒になってますのでタイトルを変更しました。

以下は、偶然手元に残っていた物リストです。Google検索に引っ掛からないものも有ったので、欠落を多少でも補完できれば目的達成っス。

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  • ウルトラセブン カラーブック(講談社)…ぼくら1968年6月号付録「きょうふのアイロス星人」。堀江卓氏によるEP版サイズの絵物語だが、中の絵は桑田版「セブン」を模したポーズが目立ちます。
  • いまも生きているなぞの怪獣(講談社)…ぼくら1969年6月号付録。内容はタイトル通り、世界の未確認動物集。
  • ロマンサイエンス24・海の怪奇(講談社)…この連載は復刻して本にならないのでしょうか。まとめて見てみたい。文・南山宏、絵・石原豪人、金森達、水気準。

  • なぜなに学習図鑑シリーズ(小学館)…再読したら面白かったので、機会を見つけてチェックする事にしました。新装版が出てないのが惜しいです。幼年・児童向けとはいえ、虚実ゴチャマゼなのが問題といえば問題かもしれません。
    _1「なぜなに きょうりゅうと怪獣」
    内容は、そのまんま陸海空の『きょうりゅう』と怪獣の解説です。科学特捜隊のノリで、プレシオサウルスの電気網捕獲作戦等の絵がありますが、30年以上経過した現在も発見にすら至っていない。
    15「なぜなに 植物のふしぎ」
    某所から譲っていただいたものです。挿画は、例によって豪華執筆陣です。植物怪獣やら日立の木(この〜木、何の木…)が紹介されていますが、『船が動けなくなるほど海藻が生えているサルガッソー海があります』と言い切ってしまう箇所が一番萌えました。
    16「なぜなに びっくり理科てじな」
    理科の実験記事と並行して、「ちんぼつ船を引きあげろ!」「もし海の水がおしよせてきたら!」「海底ハウス」といった絵を掲載。
    18「なぜなに 世界の大怪獣」
    内容については「Tの本棚」での作品紹介が全てです。この書籍の位置づけは、神話・民話を混在させる事で文化人類学的な視点を提供しようとしたのかも。
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  • カラー版・怪獣ウルトラ図鑑(秋田書店)…最もポピュラーな大伴昌司・著「写真で見る世界シリーズ」。16版(1970年発行)でカバー付きです。当時買った本にしては、結構きれいに読んでいる。やや乱丁気味なのはご愛嬌。スペル星人もトーゼン有り。

  • グラフィック版・世界幻想名作集(世界文化社)…澁澤龍彦氏の編集なので文庫にもなっているが、はっきり言って別物。抄訳されたルビ付きの10作品も含めて、この本は幻想絵画集といえる程、編者好みの絵と写真が満載されている。全てを文庫に収めようとすれば、既刊のものの2〜3倍のページ数になるはず。

  • 忍術大グラフ・仮面の忍者赤影(ケイブンシャ、1967年)…主題歌のソノシート付き・大判写真集。表紙裏が素顔の赤影だったりする構成がナイス。元デッドストック品。
     
  • 科学忍者隊ガッチャマン…映画化に合わせて発売された超大判画集。
  • 無敵鋼人ダイターン3アニメ大百科(秋田書店、1978年)…「冒険王」12月号の付録。
    PS:同誌で連載(1978年〜1979年)されたものが単行本化された(漫画:岡崎優、マンガショップ2011年)。連載マンガには気がつかなかったナ。
     
  • 快獣ブースカ(ふらんす書房)…ブースカ専門サイトで確認済みの書籍。ブースカを扱ったものは、これ以外にも多数有り。元デッドストック品。
     
  • キャプテンウルトラ・カラー百科(ふらんす書房)…主題歌とドラマ入りのソノシート付き・大判写真集。これ以外のキャプテンウルトラ本は、付録を遊びまくっており壊滅状態(爆)。元デッドストック品。
     
  • キャプテンウルトラ画報(現代芸術社)…主題歌とドラマ入りのソノシート付き。かなり遊んでいるので、損耗が激しい。小学生がフツーに買って遊んだら、こんなもんだと思う。(カラー百科はページの折り目すら無いのであった。)
     
  • キャプテンスカーレット「なぞのブラック大尉」(朝日ソノラマ)…堀江卓氏による漫画付きソノシートが同梱されている。なぜか、『すばらしいビニール袋』が付いている。元デッドストック品。
    ※「まんだらけ:レコード探偵団」で、朝日ソノラマLシリーズである事を知りました。

  • キャプテンスカーレット「翼ある暗殺者」(朝日ソノラマ)…21世紀科学冒険大ドラマと銘打ったドラマ入りソノシート付き。その他おまけ多数。元デッドストック品。
    ※ブツを再確認した所、Nシリーズ(上記のリンク画像参照)の7冊目でした。

  • 光速エスパー by あさのりじ(みのり書房)
  • 光速エスパー by 松本零士(朝日ソノラマ)…どっちのエスパーが良いか…という話を遠い遠い昔にしたような。
     
  • 怪獣怪人大全集・ゴジラ(ケイブンシャ)…なぜか2巻目だけ残っている。
  • 大怪獣ブロマイド図鑑(徳間書店、1979年)…これでもかとスチルを満載したミニ写真集。個人的に重宝している。
     
  • 怪奇大作戦(朝日ソノラマ)…桑田次郎氏による漫画化単行本とファン・コレ。本作の完全なリスペクト本には未だ遭遇出来ず。どれほどマニア本が健闘してくれようとも、「狂鬼人間」が欠番のままではネ。
    ■少年キング連載分まで単行本化(マンガ・ショップ、2005年)されるとは…、長生きはするものです。あと幼年向けがあったように思います。唯、コミックが見たいわけではなく、多角的にカバーした本格的な大特集本が読みたいのです。資料としては貴重だと捉えてます。
     
  • メーキング・オブ・東映ヒーロー(講談社)…全三巻ものだが、要るものしか買わないため、まっイーかで1と2巻目しか有りません。
  • 仮面ライダー・立体資料集(朝日ソノラマ)…このシリーズは他に二巻ほど発売されていたはず。
  • 全怪獣怪人大百科(ケイブンシャ)…どの表紙がこの大百科の最初だったか忘れてしまった。これだったか…違うような気もする。
     
  • サンダーバード・大判ブロマイド集(コダマプレス)…絵とスチルによる大判写真集。IRシールも付いているが、糊が劣化して現在は使用不可って当然か。
    箱の裏側は、カラーテレビが当たる懸賞の告示になってます。時代やね。元デッドストック品。
    ■「サンダーバード超百科」が、今どき古書店で百円だったので買ってしまいましたが、凡そ記憶通りの構成。

  • TBS コミックス(梅田プロデュスセンタ)…「ウルトラマン」と「キャプテンウルトラ」の漫画を収録。ヤマダマサミ氏の解説本によると、当時の評判は芳しくなかったらしい。元デッドストック品。
     
  • 宇宙戦艦ヤマト大図鑑(朝日ソノラマ)…初回放映時に登場した本格的なムック。構成は、スタジオぬえ担当。
  • 宇宙戦艦ヤマト大百科(ケイブンシャ)…後年の映画ヒットを受けて編集されたミニ本。
  • さらば宇宙戦艦ヤマト・アニメ大百科(秋田書店)…「冒険王」誌の付録。これを見るまで主題歌が4番まである事を知らなかった。
     
  • 世界妖怪図鑑(立風書房)…「Tの本棚」でもピックアップ。
  • 悪魔オカルト大百科…絵と映画の混在したもの。
  • 世界の妖怪全百科(小学館)…絵師によって、印象がどれだけ左右されるかを如実に知る事ができる本。
     
  • ショック!写真構成・人体の怪奇大百科(学習研究社)…月刊ムー路線の児童向け本。結構グロいのもあるが、なぜか見入ってたりして…。挿絵と写真も多数。
    ■P.S.(2005.05.21)この本の登場前に読んだ「奇病・??」(書名を失念)に、眼球が石化するという風土病が記載されてまして、これがかなりトローマになってたりします。比較的最近も「医学大図鑑 Images of Medicine」という洋書が有ったりして、衛生博覧会と何が違うのかと思います(でも見てしまうのであった)。
  • 世界の恐怖怪談(学習研究社)…荒俣宏氏と武内孝夫氏による世界の怪談ダイジェスト集成。表紙は辰巳四郎氏。
     
  • 世界怪奇スリラー全集(秋田書店)…全6巻の恐いお話し集。地味地味なカバー絵で初登場した後、1984年に新装丁で再版されていた。「世界の魔術・妖術」中岡俊哉、「世界のモンスター」山内重昭、「世界のウルトラ怪事件」中岡俊哉、「世界の謎と恐怖」真樹日佐夫、「世界の怪奇スリラー」中岡俊哉、「世界の円盤ミステリー」南山宏、各氏。(5巻目のみ旧版です。)
     
  • 学研、学習・文庫シリーズ…一部重複するが、学研の「X年生の学習・文庫シリーズ」。もはや古典に近い作品、ジェイコブズ「猿の手」、マーク・トウェーン「百万ポンドの紙幣」、ホーソーン「大きな石の顔」と加納一朗「影が歩く」。これらに加えて「学習」の読み物特集号に触発されて、この手の作品を読む比重が増えていったような気がします。
     
  • 名作ミステリー(主婦の友社、学研)…「Tの本棚」とダブるが、桑田次郎「マラコット深海」、矢代まさこ「アッシャー家の崩壊」、すずき清志「幽霊探偵カーナッキ」。他にも色々あったのですが、購入したのは3冊だけ。単に好みの問題なんですが…。