一応、サイト管理人も地元・商店街について、考えてみた。

左から(1)「商店街はなぜ滅びるのか」(新雅史・著、光文社2012年)
(2)「しなやかな日本列島のつくりかた」(藻谷浩介・著、新潮社2014年)
(3)「超商店街づくりの新しいノウハウ」(前田進・著、ぎょうせい、2001年)

発行年は相前後するが内容は、(1)が、商店街の誕生
から現在までを俯瞰し、原因と問題の正しい認識を問う。
必要なのは商店街か・お店か。参考までに、スーパーマー
ケットの歴史は1953年が起点らしい。便宜的にだと思うが。

(2)は、上記本の著者を含む対談集。商店街・過疎集落・
観光・農業・医療・鉄道・不動産開発についての実例解説。

(3)は、シャッター街化が進行中であった時期に、商店
街の活性化を進める上での方法論を段階的にまとめたもの。

特に(3)については、いわゆる活性化計画とやらの際に、
陥り易い事柄への注意を喚起している。また、計画を起動
する際の基本の基本をまとめているので、マーケティング・
リサーチを依頼する前の予習本として良いかもしれない。 

しかし、当地・泉佐野市の、かつて隆盛を極めた商店街の
衰退は、明らかに手遅れ状態と言っていい。泉州地域では、
唯一人口減少の無い市とはいえ、偏在が甚だしい。サイト
管理人の独善ではあるが、ざっくり対策をまとめてみた。 

長期的には、とにかく主要駅周辺の昼夜人口を増やす。極力、
公的機関が金をかけずに住人を増やすには、現状のインフラを
利用して5〜10年スパンで当地への移住を促す。方法は色々
あるが、鉄道のダイヤ変更・始発駅化や子弟のためのインフラ
更改や誘致が可能だろう。観光地は少し不便なくらいが良い。
(空港が近いだけでは、そもそも何の意味もない。)

中期的には、商店街にアーケード新設といった旧態依然とした
ものではなく、まっとうなテナントとしての整備が必要である。
現在は、最低限のインフラすら無い。用意する順番が全く逆だ。
住居兼用の店舗は未来など、まず見ていない、と思ってよい。

短期的には、現状がひどすぎて目が回るが、集客システムの
多様化(イベント等)・人と車両の動線整理・ネット通販対策
(昔ながらの方法が効果的)・文化財を利用した誘導…等々。

思いつくままを並べただけでも結構ある。未抽出の要素も
あるだろう。現有リソースの集積化を行なうしか無くとも、
手段はまだまだ残っているハズ。当地は、シンギュラーでは
ないが結構アドバンテージを看過している。この環境自体も
その一つである。住み慣れた者ほど気づかないというアレだ。

とはいえ、サイト管理人は上記の面倒な世界に関わる気は
毛頭ない。市庁舎で働いている諸君に期待するだけである(w)。