１.時の声…「トラック12」Track 12(1958年、訳：山田和子)は「音」が波で海ならば溺れるのが必定という話。「深淵」Deep End(1961年、訳：中村融)は、ほぼ干上がった地球で魚を見たかもナ話。
２.歌う彫刻…「いまめざめる海」Now Wakes the Sea(1963年、増田まもる)は、「甦る海」と同じ。
３.終着の浜辺…「深珊瑚層の囚人」Prisoner of the Coral Deep(1964年、訳：山田和子)は、コクトー風の幻想譚。「終着の浜辺」The Terminal Beach(1964年、訳：山田和子)は、SFというか島尾敏雄作品に近い。「溺れた巨人」The Drowned Giant(1964年、訳：浅倉久志)は、凡そガンダムぐらいの大きさの巨人が漂着し解体されていく話、和みます。
４.下り坂カーレースにみたてたジョン・フィッツジェラルド・ケネディ暗殺事件…「希望の海、復讐の帆」を収録。
５.近未来の神話…「夢の積荷」Dream Cargoes(1990年、訳：柳下毅一郎)は、船舶事故で偶然生成された化学物質によって起こる生命加速現象とその顛末。初訳は「新潮」(巽孝之)。